残響・整音(硬軟)・弾き心地
音が硬い
音が硬い時、弾き手は「音が鳴る」と表現することがままあります。時には「カンカンする、キンキンする」と仰るお客様もいらっしゃいます。
ピアニシモを粒揃いにコントロールすることが難しい反面、力強いフォルテは出しやすく、他楽器とのアンサンブル時に音が(自分の耳に)よく聞こえます。
ハンマーが硬めに整音されている時、弦の張力が強い時、残響が少ない時、自分の耳に届く音量が多い時、などにそう感じます。
音が柔らかい
逆に音が柔らかい時、弾き手は「まろやか、音がこもる、鳴らない」と表現することがあります。
ピアニシモをコントロールしやすい反面、力強いフォルテは出しにくく、他楽器とのアンサンブル時に音が(自分の耳に)聞こえにくくなります。
ハンマーが柔らかめに整音されている時、弦の張力が弱い時、残響が多い時、自分の耳に届く音量が小さい時、などそう感じます。
調律師、お客様ができること
私たちはお客様とのコミュニケーションを元に、ハンマーを硬すぎず柔らかすぎず、適切な硬さに仕上げることと、低音から高音までバランスよく、ばらつきがないように仕上げます。耳に届く残響や音量により同じ調整でも弾き心地が異なります。座った時、立った時、譜面台が立っている時、もそれぞれ弾き心地や聞こえ方が異なります。
お客様ができることは設置場所や音響の調整、屋根の開け閉め、音の出口を塞いで音量を調整することなどでしょうか。