アップライトのタッチ
同じ鍵盤の重さなのに弾き心地が違う
鍵盤の重さはおおよそどのメーカーも極端に変わらないのですが、鍵盤の奥に乗っているアクションの重さがメーカーにより随分違います。
鍵盤の奥側の部品群の重さにより鍵盤に鉛を詰めて重さを調整しているわけですが、メーカーごとに随分コンセプトが異なります。
メーカーによる違い
ヤマハ・カワイは鍵盤奥の部品群(アクション)が軽め、スタインウェイは重め、東洋ピアノ系は重め、など。そのためヤマハやカワイは鍵盤の奥側に鉛を詰めて調整することが多く、スタインウェイは鍵盤の手前側に鉛が入っていることが多いのです。
弾き心地はどう違うのか
アクションと(鉛を含めた)鍵盤の重さの合計が大きいスタインウェイや東洋ピアノ系は、タッチがしっかりしてピアニシモはコントロールしやすい反面、早いパッセージやトリル・装飾音でもたつく。
アクションと(鉛を含めた)鍵盤の重さの合計が小さいヤマハやカワイは、タッチが軽く早いパッセージは弾きやすく、フォルテも軽いタッチで出せる反面、タッチのコントロールが比較的難しく、ピアニシモは難しくなる。
鍵盤の重さが同じでも、鍵盤を押し始めたときの抵抗感、鍵盤が戻るスピード、が大きく異なります。
(例)上がスタインウェイ、下がヤマハ
使用している数字は適当にわかりやすくしました。